中国竞彩网_新浪体育nba-直播*官网

图片

HOME > NEWS > 詳細

News

ここから本文です。

  • 教育?研究
  • 社会連携?貢献

情報データ科学部が食品ロス問題を考えるシンポジウムを開催

 3月5日(火)出島メッセ長崎で、情報データ科学部主催のシンポジウム「情報データ科学による食品ロス問題への貢献」を開催しました。情報データ科学部では、IoTやAIといった同学部の専門性が貢献できる領域を開拓すべく、様々な社会課題に焦点を当て、具体的な解決提案を行う教育研究活動を推進しています。
 地球全体の人口増加に伴い食糧確保が不安視される一方、日本をはじめとした先進国では食品ロスの問題がクローズアップされています。情報データ科学部では、この問題に対する理解を深めるとともに、「情報データ科学」がどのように貢献できるのかを考えるため、本シンポジウムを企画しました。同日は、約60名の食産業や情報技術?システム開発技術などに関わる産官学の関係者の皆様にご参加いただきました。

会場の様子

 講師は食品ロス問題ジャーナリストの井出留美氏。国の食品ロス削減推進法成立に協力し、食品ロス削減推進大賞 消費者長官賞も受賞した食品ロス問題の第一人者で、国内外で幅広くご活躍されています。シンポジウムでは、「ITによる食品ロス削減とは」と題してご講演いただきました。食品ロスを減らすポイントは「量る」ことと指摘した上で、東京のレストランで食品廃棄量をリアルタイムで計測?見える化することで食品ロスの50%の削減に成功した事例、海外のスーパーでダイナミック?プライシング(鮮度の高さや賞味期限の長さによって価格を変える)の電子棚札を導入する実証実験を行い、食品ロスの減少や、収益の増加に成功した事例など、AI(人工知能)を活用した様々な先行事例をご紹介いただきました。

井出 留美氏

 続いて、情報データ科学部の取組みとして、小林透教授から研究内容、北村史助教から「実社会課題解決プロジェクト」の説明がありました。小林教授は養殖場の魚にドローンでエサを与える装置を開発。水中に設置したカメラを通してAIで空腹かどうかを判断し、それに合わせてエサの量を調整することができ、効率的にエサを与えることで魚にとっての食品ロスを減らすことができます。

参考:長崎大学の最先端テクノロジーが集結!ながさきデジタルDEJI-MA産業メッセ2023
(2.ドローン×AI(小林透研究室):養殖業の未来を切り開く)

説明を行う情報データ科学部 小林透教授


 「実社会課題解決プロジェクト※」の授業担当である北村史助教は、長崎でフードバンク活動をしている団体の倉庫に保管された食品を、カメラを使ってデータ収集し、リアルタイムで在庫管理ができるデジタルツインの導入を提案した学生チームなどを紹介しました。

パネリストの情報データ科学部 北村史助教

 最後に井出氏、小林教授、北村助教の三者によるパネルディスカッション。「情報データ科学が食品ロス問題に対してどのようなアプローチができるのか」などのテーマで議論が行われました。
 議論の中で、コンビニやスーパー等で売れ残った食品のデータ解析や、賞味期限と実際に食べられなくなる期限の齟齬の調査?データ分析など、様々な具体的アプローチが提案されました。また、食品ロス問題においては、画像処理やデータ解析などの最先端の技術を活用することが重要である点が強調され、さらにこれらのアプローチを数値化し、エビデンスとして示すことで、消費者や企業も問題を理解しやすくなり、食品ロスの削減につながることが確認されました。

パネルディスカッションの様子

 情報データ科学部広報委員長の神山剛准教授は、「我々の情報データ科学は、様々な物事に対して、データに基づく新たな理解?意思決定を行うこと、それらを現実世界でカタチにすること、この両方をカバーした領域であり、その適用先は特定の業界に限るものではありません。今回の「食品ロス問題」についても、一見関係がなさそうなテーマではあるものの、既に数々の事例で情報データ科学との関わりがあることが示されました。今後我々がもっと様々な業界に貢献していくためには、我々の専門分野に留まらず、もっと積極的に各業界への理解を深めていく必要があります。」と振り返りました。

司会を務める情報データ科学部広報委員長 神山剛准教授


 情報データ科学部では、これからも「情報データ科学」が各業界にどのように貢献できるかをテーマに、新たなイベントを企画し、教育研究を進めていく予定です。どうぞご期待ください。


※実社会課題解決プロジェクトとは
 情報データ科学部では、約30社の企業や自治体と連携して、実際の社会における課題の解決を目指す授業「実社会課題解決プロジェクト」を開講しています。同学部で学ぶデータ科学、情報科学などの専門知識を、実際の社会の問題の解決につなげることで、学生の創造力、コミュニケーション能力、批判的思考力を育み、情報社会で活躍する人材の育成を目指します。これは情報データ科学部の特徴的な講義の一つであり、1?2年生は必修科目、3?4年生は選択科目として開講しています。

参考:情報データ科学部「実社会課題解決プロジェクト」ITで社会課題の解決へ