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URA(ユニバーシティ?リサーチ?アドミニストレーター)への期待 ~本学2人目の認定URA誕生~

 現在、日本の大学が抱える課題の一つに、研究力の向上が挙げられます。長崎大学にとっても、研究力の向上は喫緊の課題の一つであり、2023年10月、永安武学長はそのアクションプランの中で研究支援体制の充実を挙げ、URAの活躍による支援体制の強化を打ち出しています。
 「本学に限らず、日本の大学における研究力の向上は喫緊の課題です。競争的資金の獲得や研究成果の社会実装に向けて、慣れない手続きや書類作成、さらに、異分野の研究者や企業とのコミュニケーションの場づくりなど、付随した業務が増大しており、研究者が純粋に研究に充てられる時間が極端に減少しています。そこで本学ではURAを積極的に登用し、研究者と二人三脚の体制を早急に確立させていきます。また、URA自身の質の向上も並行して図るため、職階制度の整備も進めていこうと考えています。」
(永安武学長)

 URAとは、大学において教職員、事務職員と並ぶ「第3の職種」と呼ばれる存在です。その仕事は幅広く、研究に必要な外部資金獲得のための手続きや研究成果の社会への発信、複数の研究者が関与する大型の研究プロジェクトの企画、調整や運営なども手掛けます。すべてに共通していることは、研究活動を深くサポートするという点です。研究に付随する用務を行ったり、必要な情報を収集、提供するなどを通して教職員が研究に注力できる環境を整える、教職員の“相棒”のような存在といってよいでしょう。

 本学2人目の「認定URA」の資格を取得した、研究開発推進機構 産学官連携?知的財産部門 知的財産室に所属する山本圭一郎さんにURAの役割と機能についてお話を聞きました。

Q URAとは研究者が研究に専念できる環境づくりを行う仕事とのことですが、これまでの研究支援人材との違いは何でしょう?
A やはり専門性の高さでしょうか。URAは、単に研究以外の申請や雑務をこなすということではなく、研究の内容について深く理解をしなければなりません。たとえば、申請書の作成や特許出願一つとっても、担当する研究の特徴や希少性、特殊性、革新性などを理解し、その研究が持つ良さをいかに正確かつ際立たせてアピールするか、というスキルが問われます。先生方のお話をうかがい、どのようなパッケージで実用化できるのか、法律上定められたどの制度に当てはめればよいのかを考えるのは、URAならではの支援といえるのではないでしょうか。

Q 例えばどのようなケースでそれは活かされるのですか?
A 研究者の中には科研費を申請し取得するのは得意としていても、例えばその成果を社会実装、実用化するための競争的資金を獲得しようとするとなかなか上手くいかなくて困っている、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、申請書を出す相手が科研費と実用化に向けた競争的資金とでは大きく異なり、申請書を読む視点、重きを置くポイントも当然のように違ってきます。ですから、読み手のニーズに合わせた表現や書き方を選択する必要があり、その部分への対応がURAの腕の見せ所と言えます。
 

Q 研究者にとってURAと連携するメリットは何でしょうか?
A 研究者の先生方が、申請書の準備などの煩わしさからある程度解放され、手掛けている研究に専念できること、競争的資金の情報収集や研究資金獲得のノウハウを蓄積したURAのサポートを受けることでご自身の研究をさらに深めることができます。また、関連分野の他の研究者のみならず異分野の研究者ともコミュニケーションが図られ、ご自身の研究の幅を広げるきっかけになったり、といったことが可能になるのではないでしょうか。さらに、ご自身の研究成果を社会を変える製品?サービスにつなげるための伴走支援を受けることができます。是非、URAの持つ「大学内にいながら、研究者とはまた違った視点でものを見た上での提言」を活用いただければと思います。

Q 長崎大学では、URAによる支援についてどのような体制をとっているのですか?
A 私をはじめ長崎大学のURAのほとんどは、研究開発推進機構という組織に属しています。この機構は、本学の10学部7研究科1学環3研究所及び長崎大学病院の教職員の研究をサポートするための組織です。中でも、URAが重点的に配置されている部門が、『研究推進部門』と『産学官連携?知的財産部門』の2部門となります。先ほどのコメントになぞらえれば、研究の学術的な側面を深めるための支援を行うのが、研究推進部門。一方、研究の幅を広げ、社会実装を目指すための支援を担うのが産学官連携?知的財産部門、ということができるかと思います。今は私も含めて両部門に認定URAがひとりずつおり、『学究的な研究』と『研究成果の社会実装』の両方の支援をどちらかに偏ることなくバランスよく発展させていこうとしています。


Q 「認定URA」とはどのような資格なのですか?
A 認定URAとは、URAとして関わる業務全般の知識を一定レベル以上備え、かつ大学等、我が国の研究組織で研究者、研究グループの研究活動の活性化に主体的に関わる経験と能力を備えた人材に与えられる資格で、私は本学では2人目の認定URAとなります。研究者や上席者の指示を受けて、そのとおりに対応するだけではなく、自ら課題を見つけ、その課題の解決に向けて自主的に行動できる能力を備えていることを客観的に認められた、と言っても良いかと思います。

Q 認定URAを取得したメリットはなんでしょうか?
A 認定URAの審査?認定機関は、一般社団法人リサーチアドミニストレータースキル認定機構という組織です。私たちは通常、OJT(On the job trainingの略、すなわち実務を通じたトレーニング)を通してスキルアップを図っていきますが、自分がどれくらいスキルアップしたのか、なかなか実感が湧いてきません。時に、自分を客観視できず、過大評価してしまうこともあるやもしれません。そこで、認定機構による研修や認定審査を通して、他大学のベテランURAやURAを統括する立場にある方から客観的に自身のスキルや目標到達度を評価?判定され、ステップアップしていけることは、業務を進める上での自信につながると思います。

Q 後輩へのメッセージにもなりますね?
A そうですね。「自分も認定URAの資格を取りたい!」と思ってもらえると、ご自身のスキルアップだけでなく、大学全体の研究力の強化につながると思いますので、ぜひ目指してほしいところです。

今日はありがとうございました。